お釣り
ハノイでは物の値段が交渉によって決まることが多いが、決まっているものであってもお釣りを必ずもらえるとは限らない。
たとえばタクシー。メーターが58,000ドン(メーター上は、58.0と表記される)の時に、領収書を請求すると、8割方のドライバーが60,000ドンと書いて寄越す。ひどいのになるとレシートの白紙をぴらっと渡し、自分で書けといった感じである。
そこで60,000ドンを渡す。おとなしく2,000ドンのお釣りをくれる運転手もいるが、たいがいこちらが降りるのをじっと待っている。そこで、
「はいぎーん(2,000ドンの意味)」
というと、通常おとなしく2,000ドンを寄越す。たまにお釣りがないといって2,000ドンのない財布を見せるが、通常彼らは3カ所くらいに分散してお金を持っているので、たいがい何とかなる。
「しかし、なぜタクシーは普段多めの金額のレシートを書くのか?」と考えた結果、これは一つの顧客に対するサービスでないか?との結論に達した。前回のケースだと、実際にお釣りを2,000ドンもらい、60,000ドンを会社に請求すれば2,000ドンの個人収入になる。一月分まとめれば昼飯代くらいにはなろう。(いいこととは思えないが)
そう思ってからあまり腹が立たなくなってきた。不思議なもので、慣れてくるとタクシーでも何をいわなくてもきっかりお釣りがでてくるようになった。こちらの許容度が増したのか、こちらが在住者として認知されたのか。
スーパーでは1,000ドン以下のお釣りがない場合にアメ玉が返ってくることがある。冗談のようなホントの話だが、Wrigley'sのガム(2個入っている小袋)には、「Vietnam 500d」と書いてあり、実際に500ドンのお釣りとして通用している。
まあ、1,000ドンは7円程度なので、それほど目くじらを立てる話でもないのだが、お釣りをかっちりもらえないというのはなんとなく気分がわるい。
スーパーで一度こちらがお金の代わりにガムで払ってどう反応するか見てみたいと思うのだが、まだ実行に移してはいない。
ホーチミンではお釣りをしっかりくれるところが多いので、ハノイでもこの習慣はなくなっていくのではないだろうか。
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